一関市で蓄電池の補助金は使える?1kWh2万円・上限10万円の条件【2026】

補助金・助成金

先に、一関市民に一番おいしい情報を置いておきます。一関市には、蓄電池をまっすぐ狙い撃ちした市独自の補助金があります。しかも2026年8月時点で、まだ受付中。

岩手の他の市町村をひととおり調べてきましたが、県南でここまで分かりやすい制度は多くありません。うちも岩手に住んでいるので、正直うらやましい。

ただし条件が細かくて、順番を間違えると1円ももらえません。そこも含めて書きます。

1kWhあたり2万円。制度の名前は「新エネルギー設備導入促進費補助金」

正式名称は「一関市住宅用新エネルギー設備導入促進費補助金」。令和8年度(2026年度)の中身はこうです。

  • 蓄電設備:蓄電容量1kWhあたり2万円(上限10万円)
  • 太陽光発電設備:公称最大出力1kWあたり2万円(上限10万円)
  • 太陽熱利用設備:経費の10分の1以内(自然循環型3万円/強制循環型5万円が上限)
  • 地中熱利用設備:経費の10分の1以内(ヒートポンプ30万円/その他10万円が上限)
  • 受付期間:令和8年4月1日~12月28日
  • 予算:850万円

担当は生活環境課(0191-21-8331)。奥州市のように「エコリフォーム」の中に埋もれているわけではなく、新エネ設備そのものが主役の制度です。探しやすい。

5kWh入れれば満額。太陽光と合わせれば20万円

単価が「1kWhあたり2万円」なので、電卓は簡単。

蓄電池を5kWh入れた時点で10万円の上限に届きます。家庭用の主流は5~10kWh帯なので、多くの人が満額。ここは素直に良い設計です。

太陽光も同じで、5kW載せれば上限の10万円。太陽光と蓄電池を同時に入れれば、合計20万円ということになります。

ただし太陽光には条件がひとつ。固定価格買取制度(FIT)を使うことが要件です。売電せず全量自家消費のつもりで考えている人は、ここで引っかかる可能性があります。

予算850万円は、何件で埋まるのか

気になったので、自分で割ってみました。

太陽光+蓄電池で満額20万円の人ばかりなら、単純計算で42件ほどで枠が尽きます。蓄電池だけの10万円ばかりなら85件。実際には地中熱の30万円枠を使う人もいるので、もっと少ない件数で埋まることもある。

一関市の人口はおよそ11万人。世帯数で考えれば、42件という数字がどれだけ小さいか想像がつくはずです。

受付は12月28日まで、と書いてある。でも「予算に達した時点で受付停止」が実質の締切。夏の今動くのと、秋まで寝かせるのとでは、当たる確率がぜんぜん違います。

同じ機種でも、業者によって数十万円ちがいます

補助金は最大でも20万円。見積もりの差は、それを軽く超えてきます。お住まいの地域の優良業者を最大5社まで無料で一括比較できます。見積もりだけの利用でもOKです。

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落とし穴は3つ。全部「順番」と「相手」の話

金額は分かりやすいのに、ここでこぼれる人が出ます。

①契約のあと、着工の前に申請する。工事が始まってからでは通りません。良かれと思って業者が先に動いてしまうパターンが一番もったいない。最初の打ち合わせで「補助金を使うので着工前に申請します」と宣言してください。

②市内に本店・支店・営業所がある業者と契約する。市外の業者だと対象外。ネットで安い業者を見つけても、一関に拠点がなければアウトです。

③年度内(3月31日まで)に工事完了と支払いを終える。年をまたぐ工事は対象外。秋以降に契約するなら、雪と工期を計算に入れておかないと危ない。

あと、市税の滞納があると当然はねられます。

岩手県の補助は? 新築かどうかで変わります

「国+県+市の三階建てで積める」と書いてあるサイトを見かけます。岩手には蓄電池だけを狙った県の補助はありません。ただし新築なら話が変わります。県の「いわて省エネルギー住宅建設推進事業費補助金」は名前に蓄電池と入っていませんが、中身に蓄電池5.1万円/kWh×7kWh=上限35.7万円が含まれています(太陽光は必須で上限35万円、断熱等級と合わせて最大257.3万円)。受付は令和8年5月18日〜12月4日、県土整備部建築住宅課 019-629-5934。ただし岩手型住宅賛同事業者などの登録業者が建てることが条件です。

整理すると、既存の家に後から入れるなら市の10万円(+太陽光10万円)。これから建てるなら市の枠と県の枠の両方を見に行く価値があります。

国のほうは閉じています。令和7年度補正のDR家庭用蓄電池事業(1申請あたり上限60万円)は、受付が2026年12月10日までの予定でしたが2026年5月29日に予算到達で公募終了。令和8年度補正の公募予定は資源エネルギー庁からもSIIからも発表されていません(2026年9月時点)。なお、この制度は蓄電池単体で申請できるもので、断熱改修とのセットは要件ではありませんでした。市の制度と国の枠の併用可否は、業者ではなく生活環境課に直接ぶつけて確認してください。

一関の冬は、寒暖差で来る

一関市は面積約1,256km²。岩手県内で2番目に広い市で、宮城県と接する県最南端です。「南だから暖かい」と思われがちですが、内陸の一関は夏に全国ニュースになるほど暑くなって、冬はしっかり氷点下。振れ幅が大きい。

リチウムイオン蓄電池は、この寒さで一時的に性能が落ちます。冬の屋外でスマホの電池が急に減る、あれと同じ。使えなくなるわけではなく、置き方で守れます。

  • 氷点下の風が直接当たらない場所に置く。屋内か、風下の軒下
  • 寒冷地対応モデルに絞る。動作下限温度をカタログで自分の目で確かめる
  • 太陽光とセットなら、雪でまったく発電しない日がある前提で容量を決める
  • 夏の猛暑も蓄電池には負担。西日が直撃する壁面は避ける

一関は寒暖差が武器の土地です。もち文化も、猊鼻渓の景色も、この気候が育てたもの。ただ蓄電池にとっては、夏冬どちらも試練なんですよね。両方に耐える置き場所を、設置前に決めておいてください。

今日やること、3つだけ

  1. 生活環境課(0191-21-8331)に電話して、今年度の予算がまだ残っているか聞く。これが一番早い
  2. 一関市内に拠点がある業者を含めて、複数社から見積もりを取る。相場を知らずに1社で決めるのが最大の損
  3. 契約したら、着工前に申請。順番を守る

受付期間が12月28日まであるせいで、つい後回しにしたくなる制度です。でも実際に締めるのは予算のほう。動くなら、涼しくなる前に。同じ岩手の人間として、そこだけは強めに言っておきます。

※本記事は2026年8月時点で一関市公式サイトを確認して書いています。補助金の金額・期間・条件は年度と予算で変わり、予算上限に達した時点で受付が終了します。申請前に必ず一関市公式ホームページ「一関市住宅用新エネルギー設備導入促進費補助金のご案内」で最新情報をご確認ください。問い合わせは一関市 生活環境課(0191-21-8331)へ。予算残額の試算は当サイトによる単純計算で、市の公式発表ではありません。

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この記事を書いた人
くまがい

岩手県在住。冬の電気代の高さに頭を抱えて、蓄電池と太陽光を本気で調べ始めた一般家庭の当事者です。メーカーや販売店とは無関係なので売り込みはなし。自作の蓄電池シミュレーターと電卓片手に、「うちの場合は得なのか」を数字で確かめながら書いています。

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