オール電化の電気代は高い?平均額と節約術を徹底解説【2026年版】

電気代節約

「オール電化にしたのに、電気代が月2万円を超えている…」

そんな声が、2026年になってますます増えています。

オール電化住宅は、ガス代がかからない分トータルの光熱費が安くなる、というのがこれまでの常識でした。しかし近年の電気料金の値上がりによって、「オール電化にして損した」と感じている方も少なくありません。

実際のところ、オール電化の電気代は本当に高いのでしょうか?

この記事では、2026年時点のオール電化住宅の電気代平均や、高くなった原因、そして今すぐ実践できる節約の5つのコツまで、具体的な数字をもとにわかりやすく解説します。


2026年のオール電化住宅の電気代平均はいくら?

まず、気になるオール電化住宅の電気代の平均額を見てみましょう。

世帯人数別の月額平均

世帯人数 月平均電気代(オール電化) 月平均電気代(ガス併用)
1〜2人 約13,000〜16,000円 電気代 約8,000円 + ガス代 約4,000円 = 約12,000円
3〜4人 約16,000〜20,000円 電気代 約11,000円 + ガス代 約5,500円 = 約16,500円
5人以上 約20,000〜25,000円 電気代 約13,000円 + ガス代 約6,000円 = 約19,000円

※総務省「家計調査」および関西電力・中部電力のオール電化利用実態調査をもとに、2026年の電気料金水準で試算した目安値です。地域・季節・生活スタイルにより大きく異なります。

オール電化住宅の電気代は、3〜4人家族の場合で月額16,000〜20,000円が2026年現在のひとつの目安です。

注目すべきは、以前はオール電化の方がトータルで安くなるケースが多かったのに、近年ではガス併用住宅との差が縮まってきている点です。特に少人数世帯では、ガス併用の方がトータルの光熱費が安くなるケースも出てきています。

年間ではいくらかかる?

月額16,000〜20,000円の場合、年間では約19万〜24万円です。

ただし、夏場(エアコン)と冬場(暖房+給湯)で電気代は大きく変動します。冬の月額は夏の1.5〜2倍になることも珍しくなく、1月〜2月は月25,000〜30,000円に達する家庭もあります。


オール電化の電気代が高くなった3つの理由

「以前はもっと安かったのに、なぜこんなに上がったの?」という疑問に対して、主な原因は3つあります。

理由1: 深夜電力の単価が大幅に上がった

オール電化住宅の電気代が安かった最大の理由は、深夜電力(夜間電力)の料金が圧倒的に安かったからです。

例えば東京電力の「電化上手」プランでは、かつて夜間料金が12円/kWh台という破格の安さでした。しかし、2016年の電力自由化以降、このようなオール電化向けの割安プランは新規受付を終了。現在、新規加入できるプランの夜間料金は21〜28円/kWh程度まで上がっています。

時期 深夜電力の料金目安
2012年頃 約12〜13円/kWh
2019年頃 約17〜20円/kWh
2026年現在 約21〜28円/kWh

※東京電力エリアの代表的なオール電化向けプランの夜間単価の推移。電力会社・プランにより異なります。

つまり、深夜電力の単価がこの10年あまりで約2倍に上がっているのです。

オール電化住宅はエコキュートの給湯を深夜に行う設計のため、深夜電力の値上がりは家計に直撃します。「安い深夜電力を使うから得」という前提が、もはや成り立ちにくくなっています。

理由2: 再エネ賦課金が過去最高の4.18円/kWhに

電気代の内訳には、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)という項目があります。これは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの普及コストを、すべての電気利用者が負担する制度です。

2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhで、制度開始以来の最高額となっています。

年度 再エネ賦課金(1kWhあたり)
2015年 1.58円
2020年 2.98円
2023年 1.40円(一時的に低下)
2025年 3.49円
2026年 4.18円

※経済産業省の公表値。2023年度は政府の負担軽減措置により一時的に低下しました。

オール電化住宅は月間の電気使用量がガス併用住宅より多いため(月400〜600kWh程度)、再エネ賦課金の負担もそれだけ大きくなります。

仮に月500kWh使う場合、再エネ賦課金だけで月額2,090円。年間にすると約25,000円です。5年前の2020年度(2.98円/kWh)と比べると、年間で約7,200円の負担増になっています。

理由3: エコキュートの使い方が最適化されていない

3つ目の原因は、設備の問題ではなく使い方の問題です。

エコキュートは本来、深夜の安い電力でお湯を沸かし、昼間はそのお湯を使うという仕組みです。しかし、多くの家庭で以下のような「もったいない使い方」をしていることがわかっています。

  • 昼間に追い炊き・沸き増しをしている: 深夜に沸かしたお湯だけで足りず、電気代の高い昼間に追加で沸かすと、効率が大きく下がります
  • タンク容量と家族の使用量が合っていない: 家族が増えたのにタンク容量がそのままだと、日中の沸き増しが頻発します
  • 冬場の凍結防止ヒーターが余計に稼働している: 古い機種では凍結防止のヒーターが不必要に電力を消費することがあります
  • 省エネモードを使っていない: 「おまかせ」設定のまま使い続けている家庭が多いです

特に「追い炊き」は要注意です。追い炊きは深夜に沸かしたお湯を使わず、タンク内のお湯を循環させて温め直す方式のため、通常の給湯よりも効率が低く、電気代がかさむ原因になります。


オール電化の電気代を下げる5つの方法

ここからは、オール電化住宅の電気代を具体的に下げるための5つの方法を紹介します。すぐにできるものから順に解説します。

方法1: エコキュートの深夜沸き上げを最適化する

最も手軽で効果が大きいのが、エコキュートの設定を見直すことです。

具体的には、以下の3つを確認してください。

1. 沸き上げモードを「おまかせ」から「省エネ」に変更する

多くのエコキュートには、「たっぷり」「おまかせ」「省エネ」などのモードがあります。「おまかせ」のままだと、必要以上にお湯を沸かしてしまうことがあります。「省エネ」モードに設定するだけで、沸き上げ量が最適化され、月500〜1,500円の節約が見込めます。

ただし、来客時やお湯を多く使う日だけは「たっぷり」に切り替えるなど、臨機応変に使い分けるのがコツです。

2. 昼間の沸き増しをできるだけ避ける

昼間の電気代は深夜の1.5〜2倍です。日中に湯切れを起こすとこの高い電気代で沸き増しすることになるため、夜にしっかりお湯を沸かしておくことが大切です。

対策として、入浴の時間を夜の早い時間帯にまとめる、シャワーの時間を短くする、湯船に入る前に掛け湯ではなくシャワーを使う、といった工夫があります。

3. 追い炊きではなく「高温差し湯」を使う

お風呂のお湯がぬるくなったとき、「追い炊き」よりも「高温差し湯」の方がエコキュートでは効率的です。追い炊きはタンク内の熱交換器を使うため効率が落ちますが、高温差し湯はタンクの高温のお湯を直接足す方式のため、電力消費が少なくて済みます。

これらの設定見直しだけで、月1,000〜3,000円(年間12,000〜36,000円)の節約が見込めます。

方法2: 電力プランを見直す

オール電化住宅では、時間帯別の料金プラン(深夜が安く、昼間が高い)を契約しているのが一般的です。しかし、生活スタイルが変わっていたり、もっと有利なプランが登場していたりする場合があります。

確認すべきポイントは以下の3つです。

  • 現在のプランの夜間時間帯は何時から何時までか: 電力会社によって夜間料金の適用時間が異なります(例: 23時〜7時、22時〜8時など)。生活パターンに合った時間帯のプランを選びましょう
  • 基本料金が適正か: 契約アンペア数が実際の使用量に対して大きすぎると、基本料金の無駄が生じます
  • 新しいプランが出ていないか: 電力自由化以降、各社が新しいオール電化向けプランを発表しています。現在のプランより有利な条件のものがないか、年1回は確認することをおすすめします

プランの見直しだけで、月1,000〜2,000円(年間12,000〜24,000円)程度安くなるケースもあります。

また、オール電化住宅でも新電力に切り替えられるケースがあります。ただし、深夜電力が安い時間帯別プランを提供している新電力はまだ限られているため、必ずシミュレーションしてから切り替えてください。

電力会社の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事: 【2026年】電気代が高い原因と今すぐできる節約術10選(記事3)

方法3: 太陽光発電と組み合わせる

オール電化住宅と太陽光発電の相性は抜群です。

なぜなら、オール電化住宅の電気代が最も高くなるのは昼間の時間帯であり、太陽光発電が最も発電するのもまさにその昼間だからです。

太陽光発電を導入すると、昼間の電気を自宅で発電してまかなえるため、最も単価の高い昼間の電気を買わなくて済みます。これがオール電化住宅にとって大きなメリットです。

太陽光発電による節約効果の目安

太陽光パネルの容量 年間発電量 年間節約額の目安(自家消費分)
3kW 約3,300kWh 約40,000〜55,000円
5kW 約5,500kWh 約60,000〜85,000円
7kW 約7,700kWh 約80,000〜115,000円

※日照条件や屋根の向き・角度により発電量は異なります。自家消費率30〜40%、電気料金単価30円/kWhで試算した目安です。余剰分は売電(2026年度: 15円/kWh前後)による収入も見込めます。

2026年時点の太陽光発電の設置費用は、5kWの場合で約80〜130万円(補助金適用前)です。国や自治体の補助金を活用すれば実質負担は大幅に抑えられるため、投資回収期間は7〜10年程度で収まるケースが多くなっています。

方法4: 蓄電池で深夜電力をもっと活用する

太陽光発電の弱点は、夜間は発電できないことです。オール電化住宅では夜間の給湯や暖房でも電気を大量に使うため、太陽光だけでは夜間の電気代を下げることが難しい面があります。

そこで力を発揮するのが蓄電池です。

蓄電池があれば、以下の2つの使い方ができます。

1. 昼間に太陽光で発電した余剰電力を貯めて、夜間に使う

太陽光で発電した電気のうち、昼間に使いきれなかった分を蓄電池に貯めます。夜間にその電気を使えば、電力会社から買う量が大幅に減ります。

2. 深夜の安い電力を蓄電池に貯めて、昼間のピーク時に使う

太陽光がない家庭でも、深夜の安い電力を蓄電池に充電し、昼間の電気代が高い時間帯に放電することで、電気代の単価差を活用した節約ができます。

活用パターン 年間節約額の目安
蓄電池のみ(深夜充電・昼間放電) 約30,000〜50,000円
太陽光+蓄電池の組み合わせ 約80,000〜150,000円

※蓄電池容量10kWh、太陽光5kWの場合の目安。地域・電力プラン・生活スタイルにより異なります。

蓄電池の導入費用は、容量10kWhクラスで約140〜200万円(工事費込み)です。2026年度の国の補助金(DR補助金)で最大60万円が支給されるため、実質80〜140万円程度で導入できるケースが増えています。

蓄電池選びのポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事: 【2026年最新】家庭用蓄電池おすすめ5選|失敗しない選び方(記事1)

方法5: HEMSを導入して電気の「見える化」をする

HEMS(Home Energy Management System、ヘムス)とは、家庭内の電気の使用状況をリアルタイムで「見える化」し、最適な制御を行うシステムです。

HEMSを導入すると、以下のことができるようになります。

  • どの家電がいつ、どれだけ電気を使っているかをスマートフォンやモニターで確認
  • 太陽光発電の発電量と消費量のバランスをリアルタイムで把握
  • 蓄電池の充放電を自動で最適化(AI搭載モデルの場合)
  • エアコンやエコキュートの遠隔操作

「見える化」の効果は想像以上に大きく、HEMSの導入だけで電気使用量が平均10〜15%削減されたというデータもあります(経済産業省の実証実験より)。

月の電気代が20,000円の家庭なら、10%削減で月2,000円、年間24,000円の節約です。

特にオール電化住宅では、エコキュートの沸き上げ、IHクッキングヒーター、エアコン、床暖房など、電力消費の大きい設備が複数あるため、どこでいくら使っているかを把握することが効率的な節約の第一歩になります。

HEMSの導入費用は、機器代+工事費で約10万〜20万円が相場です。自治体によってはHEMS導入に対する補助金を用意している場合もあるので、お住まいの自治体の情報を確認してみてください。


オール電化 × 太陽光 × 蓄電池で電気代ゼロを目指す

ここまで5つの節約方法を紹介しましたが、最も効果が大きいのは「太陽光発電 + 蓄電池」の組み合わせです。

オール電化住宅に太陽光発電と蓄電池を組み合わせると、以下のような電力サイクルが実現します。

24時間の電力サイクル

時間帯 電力の流れ
深夜(23時〜7時) エコキュートが給湯 + 蓄電池に充電(割安な深夜電力)
朝(7時〜9時) 蓄電池の電力で朝の家事をまかなう
昼間(9時〜16時) 太陽光で発電 → 家庭内で消費 + 余剰分を蓄電池に充電
夕方〜夜(16時〜23時) 蓄電池の電力で夕食準備・入浴・テレビなどをまかなう

このサイクルがうまく回れば、電力会社から買う電気をほぼゼロに近づけることが可能です。

電気代ゼロに近づくためのシミュレーション

条件 内容
太陽光パネル 5kW(年間発電量 約5,500kWh)
蓄電池 10kWh(全負荷型)
月間消費電力 500kWh(オール電化の平均的な家庭)
自家消費率(太陽光+蓄電池) 約70〜80%

上記の条件では、月間消費電力500kWhのうち約350〜400kWhを太陽光+蓄電池でまかなえる計算です。電力会社から購入する電力は月100〜150kWh程度に抑えられ、月の電気代は約3,000〜5,000円まで下がる可能性があります。

さらに、余剰電力の売電収入(月1,000〜3,000円程度)を差し引けば、実質的な電気代はほぼゼロに近づきます。

もちろん、天候や季節によって発電量は変動するため、完全なゼロにはなりません。しかし、年間を通した「実質ゼロ」は十分に現実的な目標です。

初期費用と回収期間の目安

項目 費用
太陽光発電(5kW) 約100〜130万円
蓄電池(10kWh) 約140〜200万円
合計 約240〜330万円
国の補助金(DR補助金) 最大60万円
自治体の補助金 5〜30万円(自治体による)
実質負担額 約150〜265万円

年間の電気代削減額が10〜15万円とすると、投資回収期間は約10〜17年です。太陽光パネルの寿命は25〜30年、蓄電池も10〜15年使えるため、長期的に見れば十分に元が取れる投資と言えます。

ただし、これはあくまで平均的な試算です。お住まいの地域の日照条件、屋根の向き、家族構成、電気の使い方によって結果は大きく変わります。正確な節約額を知るには、専門業者による無料シミュレーションを受けるのが確実です。

蓄電池が元を取れるかどうかの詳しいシミュレーションについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。

関連記事: 蓄電池は元が取れる?10年シミュレーションで検証(記事4)


まとめ|オール電化の電気代は「高くなった」が「下げられる」

この記事のポイントをおさらいします。

  • 2026年のオール電化の電気代平均は月16,000〜20,000円(3〜4人家族の場合)
  • 高くなった原因は「深夜電力の値上がり」「再エネ賦課金4.18円/kWh」「エコキュートの使い方」の3つ
  • 節約方法5つ: エコキュートの設定見直し、電力プランの見直し、太陽光発電の導入、蓄電池の活用、HEMSの導入
  • 太陽光+蓄電池を組み合わせれば、電気代を実質ゼロに近づけることも可能
  • 正確な節約額を知るには、専門業者の無料シミュレーションが確実

オール電化の電気代は確かに上がっています。しかし、設定の見直しや設備投資によって、大幅に下げることは十分に可能です。

まずは今日からできるエコキュートの設定見直しから始めて、より大きな節約を目指すなら太陽光発電や蓄電池の導入を検討してみてください。

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電気代節約
この記事を書いた人
くまがい

岩手県在住。冬の電気代の高さに頭を抱えて、蓄電池と太陽光を本気で調べ始めた一般家庭の当事者です。メーカーや販売店とは無関係なので売り込みはなし。自作の蓄電池シミュレーターと電卓片手に、「うちの場合は得なのか」を数字で確かめながら書いています。

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